【足利大附 野球部】  「未知なる可能性」 #足利大附

投打のバランスを整うチーム
エース小林には、プロ球団が続々視察

 今年の足利大附には大きな可能性が秘められている。キャプテンを中心に投打の戦力が充実するチームは、春、夏の飛躍を誓う。

■プロ野球2球団が視察  

足利大附がひそかに活気付いている。世代屈指のポテンシャルを秘めるエース左腕・小林央典(3年)の周辺も慌ただしくなってきた。前チームからマウンドに立つサウスポー豪腕の球速はマックス138キロまで上がってきた。春以降は140キロの大台まで伸びる可能性は十分だ。栃木を代表する左腕のもとには、すでにプロ野球2球団のスカウトが視察に訪れたという。荻原敬司監督は「まだプロレベルには遠いが、見てもらえることはありがたい。小林央典だけではなく、チームにとって大きな刺激になっている」と話す。スカウトたちは、小林の隣で投げていた本格派右腕・細田晃太郎(3年=投手)も高く評価。細田はしなやかな腕の振りから、矢のようなストレートを投げ込む。さらに右サイドの篠原巧都(2年)も球威を高め、ブルペンは熱を帯びてきた。

■迫力のクリーンアップ  

投手力が目立つチームだが、打撃陣も負けてはいない。フリー打撃では、180センチ91キロの谷春空(3年=内野手)が飛距離ある打球を飛ばす。昨秋は左手首の負傷で万全ではなかったが、ケガが完治しスイングの迫力が増した。高校通算8本塁打の谷は「夏までに20本以上のホームランを打ちたい。長打でチームに貢献して、みんなで甲子園へ行きたい」と夏を待つ。さらに、谷と共にクリーンアップに座る猿山蓮己(3年=外野手)、小谷野蒼我(3年=外野手)も迫力のスイングをみせる。チームは投打の戦力が整い、私学ライバルをなぎ倒す破壊力を秘めている。夏のダークホースになる可能性も十分だ。

■チーム一丸で戦っていく  

今年の3年生は、エース小林、主砲・谷、捕手・杉本榛(3年)ら昨年からスタメン出場していた選手が多く、経験値は高い。昨秋は1回戦で国学院栃木と対戦し、エース小林と相手1年生エース盛永智也(現2年)との投手戦となったが、打線が援護射撃できずに0対4で惜敗した。荻原監督は「良い試合はできたが、エース小林頼みになってしまった。野球は点数を取らなければ勝てない。春・夏は、打って勝つチームにならなければいけない」と課題を話す。吉田成輝主将(3年=内野手)は「個人の力は上がっていると思うが、まだチームになっていない。全力疾走と声を武器にチーム一丸となって戦っていきたい」とチームをまとめる。  

未知なる可能性を秘めるチームは、初甲子園を目指して、貪欲に突き進んでいく。

 

 

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