
静岡学園
昨夏は3回戦へ進出、昨春・秋は県大会出場
今春の悔しさを糧に夏へ向けてステップアップ
名門復活へ向けて地力を高める静岡学園。“野球のシズガク”としても存在感を示していく。(取材・栗山司)
■復活に向けて着実に
2023年に長谷川直樹監督が就任して以降、名門復活へ向けて着実にステップアップを続ける静岡学園。昨年の代は秋・春ともに県大会へ出場し、いずれも勝ち星を挙げ、夏は3回戦まで駒を進めた。
新チームの船出も順調だった。県予選では島田商、静清を下して県大会へ進出。エース・頼朝綾人(3年)が抜群の安定感を見せ、打線は大砲こそ不在ながら機動力を絡め、一丸となって得点を奪いにいった。
だが県大会初戦は守備の乱れもあって敗退。長谷川監督は「就任当初から守備のミスをなくし、終盤に粘る野球を目指してきたが、去年の秋はそれができなかった。ただ、守ることや走ることは根付いてきている部分もあり、冬はバッティングに力を入れてきた」と振り返る。
昨夏の悔しい敗戦も糧になっている。3回戦でシード校・加藤学園に完封負け。「もう一段階上にいくためには、夏は打てないと勝ち上がれない」。その思いを胸に、冬は練習の約8割を打撃に注いだ。
■打撃をイチから見直す
オフ期間はバットをただ単に振るだけではない。全員がイチからフォームを見直した。木製バットを使いながら、ボールの乗せ方、力の伝え方をじっくりと体に染み込ませていった。グラウンドは強豪サッカー部との兼ね合いで全面使用が難しい。その中でバックネット方向へ、5か所で打ち込みを続けてきた。
長谷川監督が「全体的に春になって低く強い打球が増えてきた」と話せば、中心打者の伊藤丈琉(3年=捕手)も「飛距離が伸びている」と手ごたえをつかむ。
しかし春の公式戦では、その蓄えた力を発揮しきれなかった。初戦こそ6得点を挙げたが、代表決定戦では0得点。敗者復活戦でも打線が機能せず、県大会出場を逃した。いかに実戦で得点に結ぶつけていくか。夏に照準を合わせ、さらに突き詰めていく。
■成功体験を積み重ねながら
投手陣は頼朝が腰の故障の影響で春は短いイニングの登板にとどまった。その間、1番を背負って経験を積んだのが長身右腕・小西悠生(2年)だ。「これまではかわす投球だったのが、少しずつ出力が上がり、力で押せるようになってきている」(長谷川監督)。
そこに、バランスの良いフォームからキレのあるストレートを投げ込む左腕・小関杏治(3年)も急成長。主将・式尾颯也(3年=遊撃手)は「頼朝が戻ってきて、間違いなく投手力は上がる」と期待を寄せる。
長谷川監督も「去年のチームに比べて、個の力は劣るかもしれないが、少しずつ成功体験を積み重ねながら、形になってきている」と話す。サッカーだけでなく“野球のシズガク”としても存在感を示す。






