
叡明
昨夏の埼玉大会を制して甲子園初出場
野球を通じた人間教育で勝利を目指す
昨夏(2025年)の埼玉大会を制して初の甲子園出場を果たした叡明。野球の本質と向き合いながら、一戦必勝の先にある“連覇”を目指す。
昨夏は勢いに乗った戦いで埼玉制覇
昨夏の埼玉大会で快進撃を見せて埼玉のトーナメントを一気に駆け上がった。春県大会準優勝でシード参戦となった叡明。猛打を武器に準々決勝で聖望学園、準決勝で山村学園に打ち勝ち決勝進出を決めた。
決勝戦の相手は昌平だったが、5回まで1対2でゲームを進めると6回に細沼慶聡のタイムリーなどで3点を奪って逆転に成功。エース増渕隼人が要所でギアを上げる投球で8回2失点。9回を田口遼平が締めて5対2で勝ちきって悲願の甲子園出場を決めた。
中村要監督は「就任6年目で一番力のなかったチームが甲子園に行った。高校生の可能性をあらためて実感した」と振り返る。
物事の本質を理解し行動していく
中村監督は、大学卒業後、社会人・日本通運でプレーし浦和学院コーチを経て2019年に叡明に着任し、同年秋からチーム指揮を任された。浦和学院コーチ時代は、6度の優勝を経験し甲子園の舞台を知ったが、叡明では指揮官として新たなスタート。
「浦和学院とは歴史も伝統も違うチーム。叡明の野球を生徒と一緒に考え、追求することで一歩一歩進んできました」。掲げたスローガンは「物事の本質を捉えよ」。何のために練習に励み、勝利を目指すのか。
生徒と共に試行錯誤を重ねながら、野球を通じた人間力向上を目指してきた。中村監督は「甲子園出場は大きな目標だが、そこは通過点。物事の本質を理解し、自立して行動できる大人になってほしい」と語る。
原点回帰で自分たちの野球を徹底
今年のチームは、昨夏の埼玉大会優勝、そして甲子園を経験した青木柚吾(3年=捕手)、赤城翔(3年=左翼手)が軸となり始動。秋は3回戦で熊谷商、春は1回戦で武蔵越生に敗れて悔しさを味わっている。
攻守の要・青木は「甲子園は先輩たちが連れて行ってくれた場所。自分たちは秋、春に勝ち上がれずに悔しい思いをしてきた。全員がチームの勝利のために役割を果たし、粘り強く戦っていく」と巻き返しを誓う。
春大会以降、鈴木隆夢(3年)、山本翔太(2年)の投手陣が力を伸ばし、投打のバランスは整った。叡明は前年度優勝校として開会式で優勝旗を返還し、今大会は幕を開ける。鈴木彩生主将(3年=三塁手)は「もう一度、本質の原点に立ち戻って自分たちの野球を徹底していく。優勝旗をもう一度、持ち帰ってくる」と力を込める。原点回帰の先に、連覇が見えてくる。
(取材・伊藤寿学)











