【桜丘 野球部】「旋風をもう一度」

 

秋春の苦戦から夏・秋躍進。

5回戦の壁を超えて次の舞台へ

 

2019年夏に2年ぶりに4回戦へ進出した桜丘。

今秋予選を3連勝で1位通過するなど再び地力をつけ始めている。

伝統校は時代の変化に適応しながら、さらなる進化を目指す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ 「桜丘の野球」とは何か

桜丘は1969年夏に4強進出、1999年夏に準優勝を果たすなど神奈川の地で確かな実績を残している。

その力強い進撃は「桜旋風」と呼ばれ、地域を盛り上げてきた。

近年も2008年南神奈川大会、2010年秋季大会でベスト8入りするなど底力をみせている。

私立台頭、学校環境の変化、野球人口減少の中でも2017年、2019年夏は4回戦へ進み、意地をみせている。

チームを率いるのは同校野球部OBの泉田浩道監督だ。

野球指導に情熱を注ぎ2013年に母校へ着任、選手を鍛え上げてきた。

しかし、どうしても5回戦の壁を突破することができなかった。

指揮官は、学力レベルアップに伴う部員確保の難しさ、選手気質の変化などを肌で感じながら、「桜丘の野球」を考え直していた。

■ OB阿波野秀幸氏からの言葉

ヒントは2年前の野球部OB新年会にあった。

近鉄、巨人などで活躍したレジェンドOBの阿波野秀幸氏(現中日コーチ)が会の冒頭あいさつで「伝統とは、その時代に適した正しい判断をしていくこと」と話してくれたという。

伝統と改革の間で試行錯誤していた泉田監督は、その言葉から大きな勇気をもらった。

時代は変わっている。

ならば、自身も考え方を変えなければいけない。

奇しくもチームは昨年秋に予選敗退、今春は県大会初戦敗退。

桜丘は、改革の時期を迎えていた。

指揮官は、選手の力を最大限に引き出すために「選手主体のチーム」へと舵を切った。

練習メニューを選手たちに考えさせたほか、試合ではノーサインを試みた。

■ 強くなりたい気持ちを大切に

効果は、すぐに表れた。

今夏の主役となった3年生たちは、自らの意志でバットを振り、ボールを追うことで急激な成長をみせていった。

そして迎えた夏大会。

1回戦で秦野曽屋、2回戦で海老名、3回戦で綾瀬を下して4回戦へ進出、その試合では座間に1対2で惜敗したが、夏3勝は今後のチームの“道しるべ”となった。

泉田監督は「いままでは過去の定石に選手たちをハメていたのかもしれない。

選手たちには、みんな強くなりたいという気持ちがある。

その思いを良い方向に向けていくのが監督の役割かもしれない」と語る。

■ 秋地区予選で3連勝

夏の進撃を引き継ぐのは、2年生たちだ。

選手たちは、「受け身の練習」ではなく、「練習の目的」を全員が共有して自発的に練習に励んでいる。

選手たちは毎日学校で食堂ミーティングを実施し課題を話し合いながら、内田貫太主将(2年=内野手)らが、その日に希望する練習メニューを監督に提案、アドバイスをもらって練習に向かう。

リードオフマンの坂本道信(2年=内野手)は「自分たちで練習やゲームを考えているので責任を感じるが、その分、やりがいは大きい」と実感する。

新チームは秋地区予選をノーサイン野球で3連勝、1位通過で県大会出場を決めた。

3年生の思いを引き継ぎながら進化を遂げる。

内田主将は「選手一人ひとりが野球部の一員としての責任と役割を感じながら野球に取り組んでいる」。

桜旋風をもう一度。

桜丘は、自らの力でルートを探しながら上位進出を目指す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


横浜市立桜丘高等学校

【学校紹介】
住 所:神奈川県横浜市保土ヶ谷区桜ヶ丘2-15-1
創 立:1926年
甲子園:なし
大正15年、程谷町立実科高等女学校として設立された市立高校。
昭和25年、共学化。
伝統的に部活動が盛ん。
卒業生にタレントの石塚英彦(ホンジャマカ)。
野球部OBに近鉄、巨人などで活躍した阿波野秀幸(現中日コーチ)。

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