
熊谷商
「継続は力なり」
6度の甲子園出場が輝く地域伝統校
創部80年の節目に甲子園へ
6度の甲子園出場の実績が輝く地域伝統校・熊谷商。「継続は力なり」のスローガンを掲げるチームは、1985年以来の甲子園を狙って努力を続ける。
■創部80年のメモリアルイヤー
グラウンドの雰囲気がチームに根付く歴史を物語っている。1960年から1980年代にかけて春1回、夏5回の甲子園出場を成し遂げた地域商業校。昭和の埼玉高校野球を牽引した存在で、1964、1970年には甲子園ベスト8となった。地域に夢と希望を届けるチームは、今年創部80年のメモリアルイヤーを迎えている。
時代は大きく変わったが、野球に対する選手の情熱はいまも同じ。伝統が宿るグラウンド外野ネットには「継続は力なり」の言葉が掲げられている。野中武久元部長が2003年の退任時に寄贈したもので、チームスローガンになっている。選手たちは、どんな状況でもあきらめずに食らいつく「熊商野球」を体現していく。
■「母校を甲子園へ」の夢
チームに魂を吹き込むのは、OB指揮官の新井茂監督だ。熊谷商時代は投手兼ショートとして活躍し甲子園を目指したが、夢は叶わなかった。立正大を卒業後、一度は一般企業に就職したが、「母校を甲子園へ」の夢を叶えるために、働きながら教職免許を取り県教員へ。八潮南で部長・監督を歴任しチームをベスト8へ導くなど実績を残した。
そして2013年に指導者として母校に戻ると、同年秋から監督となった。伝統のバトンを渡された中で必死にもがいたという。転機はコロナ禍だった。選手との対話を重視し、選手と一緒に考えることでチームが変わった。2021年にベスト16となると、2024年春、2025年秋にはベスト8までたどり着いた。
新井監督は「一緒に考えることで選手の力は伸びていく。選手たちの可能性を最大限に引き出していきたい」と語る。
■一球にこだわる戦いをみせる
昨秋はエース左腕・大久保美槻(3年)を軸にした全員野球で勝ち上がった。大久保は最速138キロのストレートと、鋭く曲がるスライダーを武器に三振を奪う本格派。ひと冬を越えて球威が増し、その成長にはプロスカウト陣も関心を寄せる。「自分の結果よりも、チームを勝たせるピッチングをみせたい」(大久保)。
打線は橋本真太朗主将(3年=左翼手)を中心に、1番・村越亜裕汰(3年=遊撃手)、志保田鈴士(3年=中堅手)、松島慶典(3年=一塁手)が得点に絡む。秋大会準々決勝で上尾に屈した悔しさを糧に冬のトレーニングに臨み、チーム全体の力は増した。
橋本主将は「一球にこだわる戦いでどんな相手にも食らいついていく。夏は、私学強豪を倒して甲子園にいきたい」と力を込める。地域の大きな応援を受ける伝統校・熊商は、1985年春以来の甲子園を目指していく。







