【横浜創学館 野球部】「ビッグスケール」 #横浜創学館

プロ野球選手輩出計9人
個性を磨く伝統私学

2021年夏へ向かう横浜創学館は、スケールの大きなチームだ。秋季県大会は2回戦で鎌倉学園にサヨナラ負け。選手たちはその悔しさを糧に春・夏へ突っ走る。

■偉大な選手を輩出するチーム  

横浜創学館のグラウンドは、学校から約5キロ離れた金沢区釜利谷の高台に位置する。浜風がそよぐ専用グラウンドには選手たちの威勢の良い声が響いている。

チームは、横浜高出身のベテラン指揮官・森田誠一監督が率いる。1990年に創学館(当時は横浜商工)に赴任し、今年で30年を迎える。選手の個性を磨くことに長けた森田監督は、西武からメジャーへ渡った安打製造機・秋山翔吾(シンシナティ・レッズ)、望月惇志(阪神)、福田俊(日本ハム)ら9人のプロ選手を育ててきた。森田監督は「プロに進んだ選手たちは、馴れ合いではなく自分の世界で黙々と練習していた。目標に向かって本気で努力することが大切だ」と、選手たちを見守る。いまの選手たちは、偉大なプレーヤーを輩出したグラウンドで練習に励む。

■個性があふれるグラウンド  

今季のチームには、個性があふれている。

グラウンドでは、180センチオーバーの選手が豪快なスイングをみせれば、その一方で小柄な選手がシャープな動きをみせている。グラウンドに転がる原石を見ているだけでも楽しくなってくるようなチームだ。そこには、選手の長所を磨き上げる森田監督の指導法が垣間みえている。

指揮官は「うちの選手は、完成されたプレーヤーではない。最後の夏にどんな選手になっているかをイメージして、2年半という時間を使っている」と話す。育成と勝負の両輪によって、チームは動いている。

■伸びしろの大きい集団  

今夏の独自大会は3年生のみで戦ったため、新チームは秋季大会へ向けて準備してきた。実戦経験はまだ足りないが、チームのポテンシャルは大きい。

主将を務めるのは、長井俊輔(2年=内野手)。打撃では3番に座るキーマンで、バットコントロールが武器。4番には、右のパワーヒッター仲田裕南(2年=内野手)、5番には左の大砲・鈴木蓮大(2年=内野手)。1番の倉谷快誓副将(2年=外野手)、2番・光岡幸成(2年=内野手)がチャンスを作り、クリーンアップへつなぐ。投手陣は、最速144キロの変則右サイドの山岸翠(2年)と、しなやかなに伸びる腕から鋭いボールを投げ込む本格派右腕・遠藤稔平(1年)のダブルエースが、相手打線を封じ込める。山岸、遠藤ともに将来が楽しみな投手で、冬を越えて彼らがさらに進化すれば神奈川の頂点も夢ではない。

■秋季大会は鎌倉学園に惜敗  

秋季大会は1回戦で藤嶺藤沢を7対2で撃破し、2回戦では鎌倉学園と対戦した。

そのゲームは、互いの意地がぶつかり合うシーソーゲーム。創学館は4対7で迎えた終盤の8、9回に3点を奪い、同点に追いつき流れをつかんだかに見えたが、9回裏に失点し無念のサヨナラ負け。相手を土俵際に追い詰めながらも涙をのんだ。勝ち上がった鎌倉学園は、そのまま県準優勝となり、関東大会まで進んだ。

長井主将は「力の差はなかったと思うが、耐えられなかったことで大会結果には大きな差がついてしまった。勝負所で勝ちきれる粘り強いチームにならなければいけない」と自分たちの戦いを見つめ直す。個性派選手たちが集う今年のチームはまさにビッグスケール。「個人の力を、一つのチームにしていく」(倉谷副将)。原石が一つのフレームに収まったとき、甲子園からの招待状が届くはずだ。

2年生2年生

 

 

 

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