【岩倉vs共栄学園】準決勝(2023年夏)

岩倉 まさかの展開で涙の敗戦
共栄学園 最終回に奇跡の逆転劇

共栄学園と岩倉が準決勝で対戦し、共栄学園が逆転サヨナラ勝利で決勝進出を決めた。今大会屈指の好ゲームは、思わぬ決着となった。

■共栄学園 絶体絶命からサヨナラ勝利

共栄学園がミラクル劇によって決勝進出を果たした。ゲームは共栄学園のエース茂呂潤乃介と、岩倉のエース大野巧成の投げ合いによって、7回までスコアが動かない白熱の投手戦となった。共栄学園は8回に2失点しながらも8回裏に同点に追いつく。しかし、9回にも2失点して2対4で9回裏へ。1点を返して二死2・3塁としたが齊藤開心の打球はサードとピッチャーの間にふらふらと上がるポップフライ。だれもがゲームセットを覚悟したが、その打球が内野へ落ちると2塁ランナーまでが生還して奇跡のサヨナラ勝ち。共栄学園が崖っぷちから這い上がって決勝戦へ駒を進めた。最後まであきらめない執念のプレーが、勝利を呼び込んだ。

■岩倉 あと1アウトが奪えずに涙

岩倉は今大会のダークホースとなった。ノーシードで挑んだチームは2、3、4回戦を順当に勝ち上がると5回戦で第1シード帝京と対戦した。エース大野と主軸・堀田秀哉の活躍によって帝京に6対5で勝利し、番狂わせを起こした。勢いに乗って準決勝まで進むと、決勝進出まで“あと1アウト”。最後の内野へのポップフライが処理できれば決勝進出だったが、無情にもグラブに入らず内野安打となり、土壇場で勝利を逃すことになってしまった。豊田浩之監督は「9回のプレーを含めて力が足りなかったということ」と敗戦を受け止めた。岩倉は準決勝で敗れたものの、優勝に匹敵する力があったのは確かだ。岩倉は帝京を下すなど今大会を盛り上げて球場を去った。

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