【日大三】「2年連続 西東京制覇」 (2023年夏)

三木有造監督の夏初陣で甲子園
波乱含みの西東京大会を本命が制する

第1シード日大三が西東京大会決勝で日大鶴ヶ丘と対戦し3対1で勝利、2年連続19回目の優勝を飾った。決勝戦は両軍のエースによる息詰まる投手戦となったが、日大三が終盤に勝負強さを発揮した。

■決勝戦にふさわしい投手戦

第1シード日大三は今年3月に小倉全由前監督が勇退し、今春から三木有造監督が指揮を執る。対する日大鶴ヶ丘は、萩生田監督がチームを束ねてノーシードから9年ぶり4度目の甲子園出場を狙った。日大三はエース安田虎汰郎が先発し、140キロ台のストレートとキレのあるチェンジアップを武器に相手打線と対峙した。日大鶴ヶ丘は、背番号3のエース比江島幹が右サイドから威力あるボールを投げ込み、日大三強力打線と真っ向勝負した。ゲームは、2回に日大三・針金侑良がライトスタンドにソロ本塁打を運んで先制した。一方の日大鶴ヶ丘は、4回に後藤健大が右中間にソロ本塁打を放って、スコアを1対1の振り出しに戻した。両エースの投げ合いは、決勝戦にふさわしい引き締まった投手戦となった。

■試合のポイントは6回の攻防

ゲームのターニングポイントは6回の攻防だった。日大鶴ヶ丘は6回に無死満塁の絶好機をつかむが、エース安田を攻め切ることができずに追加点を奪うことができない。安田は「あの場面は1点も与えることができないと思っていた。抑えられたことが勝利につながった」と振り返った。ピンチを無失点で乗り切った日大三は、7回に古賀也真人のタイムリーで勝ち越し点を奪うと、8回には大賀一徹の適時打で3点目。投げては安田が9回を被安打5の1失点で抑えて完投勝利、最後の打者を一飛に打ち取って歓喜の瞬間を迎えた。「(監督交代後に)苦しい時間もあったが、選手たちが頑張ってくれた」。夏初陣で甲子園切符をつかみ取った三木監督は、涙まじりに選手たちに感謝を伝えた。波乱含みの西東京大会は、本命・日大三が制する結果となった。

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