【チームレポート】静清(静岡) 社会人ヤマハの元監督のもと夏聖地へ。「素直な心」「聞く心」「感謝の心」を大切に(2026年7月掲載)
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静清  3つの心

「素直な心」「聞く心」「感謝の心」を大切に

 社会人ヤマハの元監督のもと21年ぶり夏聖地へ

春夏計2度の甲子園出場実績を持つ静清。社会人野球名門ヤマハを率いたキャリアを持つベテラン指揮官のもと2005年以来21年ぶりの夏甲子園を目指す。(取材・栗山司)

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★ベテラン監督が率いる強豪

 1945年に創部し、過去2度の甲子園出場を誇る強豪だ。近年では2022年夏に県大会決勝まで勝ち進んだ。横浜DeNAで活躍する石田裕太郎をはじめ、多くのプロ野球選手を輩出。専用球場に加え、広々とした室内練習場も完備されており、選手たちは恵まれた環境の中で鍛錬を重ねている。

 チームを率いるのが、社会人野球のヤマハでも指揮を執った経験を持つベテランの長田仁志監督だ。2019年の就任以来、一貫して選手たちに伝え続けているのが「3つの心」の大切さ。素直な心、聞く心、感謝の心。「何をやるにも一番大切なこと。プレーにも表れてくる」と指揮官は力説する。

 「3つの心」が選手たちにも浸透する中で、今チームは「感謝の心」に磨きをかけてきた。主将の仲秋旬輝(3年=右翼手)は言う。「カバーしてくれた人に対して、『ごめん』ではなく、『ありがとう』という言葉を口に出すようにしてきました。それが感謝につながってくると思っています」

 チームとしての土台づくりは着実に進んできた。だが、結果は簡単にはついてこなかった。秋、春ともに県大会初戦敗退で悔しさを味わった。

★ミスでの敗戦を糧に

 春の県大会は知徳と対戦。3回と6回に複数得点を許し、087回コールド負けを喫した。長田監督は「ミスのない野球を目指してきたが、秋も春も守備のミスが響いてしまった」と話す。大会後、チームは沈み、仲秋は「立て直すことが難しかった」という。それでも、原点に立ち返った。夏に向けて1つひとつのプレーを大切にすることを徹底。ミスしても率先して声を出し、負の連鎖を断ち切ることに努めた。その積み重ねで、少しずつチームは形になっていった。

 カギを握るのがエース左腕の藤浪ムサシ(3年)だ。リリースの出どころが独特で、ストレートと変化球の腕の振りに差がない。キレがあり、打者の手元でも伸びる球が武器だ。そこに鍛え抜かれた守備が加わり、失点を最小限に抑える。打線は1番の鈴木大和(3年=遊撃手)が出塁し、2番打者が送り、クリーンナップの小野温大(3年=捕手)、市井樹弥(3年=左翼手)、仲秋が還していくのが得点パターンだ。

★咲をスローガンにチームワークで戦う

 目指すのは2011年春以来となる甲子園出場。仲秋によると、「甲子園」というキーワードを常に口に出すことで意識を高めてきたという。スローガンにもこだわりがある。「咲」の一文字。そこには「ベンチの選手もスタンドの選手も関係ない。自分の置かれている場所でしっかりと咲いていこう」という意味が込められている。3年生を中心に培ってきた自慢のチームワークで、この夏、大輪の花を咲かせる。

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